遺言書とパソコン

近年、パソコンの普及率が増加しており、高齢者であってもパソコンを扱える人も多いようです。
パソコンはいろんなことができる、とても便利なアイテムですが、パソコンで遺言書を作成してはいけません。
一見悪いことには感じられないものですが、実際のところこれには法律的に遺言書と名乗ることができません。
というのも、パソコンであったら誰が書いたのか判断することができないからです。
民法968条には、「遺言者がその全文、日付及び氏名を自書し、これに印を押さなければならない」とされています。この短い条文の中に、全文を自署すること、日付を自署すること、氏名を自署すること、押印することという四つの要件が定められているのです。

ただし、これは自筆証書遺言という方式の遺言についての規定です。遺言の方式には他に公正証書遺言と秘密証書遺言という方式もあり、これらの方式の遺言の場合には、「自署すること」は要件となっていません。その代わり、これらの方式の遺言は、いずれも公証役場の関与が必要であり、自分だけで作成するということはできません。

相続人同士でそのパソコンの内容で納得してくれるのならば、大きなトラブルにはなりませんが、もしも、相続トラブルに発展しようものならば、そのパソコンで書かれたものは何の役にも立たないといっても過言ではありません。自筆で書いていくことが大切です。

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